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共産党:参院選野党協力、沖縄以外は行わず
毎日新聞 2015年07月30日 18時45分
共産党の志位和夫委員長は30日の記者会見で、来夏の参院選での野党協力について「沖縄に限って言えば米軍新基地建設反対の大義があるが、全国的には国政の基本問題での一致やギブ・アンド・テークの条件が存在するとは考えない」と述べ、沖縄県選挙区以外では行わない考えを示した。
(http://mainichi.jp/select/news/20150731k0000m010031000c.html)
情勢分析
先日、共産党山形県委員長が「一本化の可能性」に言及したが、それを志位委員長が打ち消した形の発言となっている。ただし表現に注目しておく、沖縄には大義があるが、それ以外のところには「考えにくい」という表現になっている。裏返せば、沖縄での共闘は行うということを表明したとも言える。
ここまで、沖縄に限らず、共産党は選挙協力とみられる動きを多方面で行い続けている。
福島県知事選挙では、「護憲」の党議を一時的に外してまで民主が推す候補の支援を模索した(結果としては自民が相乗りしたので、対抗陣営を支援することになった)。熊本市長選挙でも、独自候補を立てずに選挙協力している。北海道知事選挙でも佐藤陣営を、他の野党とともに支援した。まもなく行われる山形市長選挙でも、岩手県知事選挙でも、協力を行う状況だ。
これらの協力は「共産党独自の消極的支援」だ。他の野党と政策にまで踏み込んで行ったものではない。また、首長選挙、であることも共通している。
参院選での選挙協力と、首長選挙の選挙協力とでは、「比例票」という点で大きく異る。共産党としては比例票を減らす訳にはいかないと考えるのは当たり前のことだし、それをぶれさせることは組織内の不安の声も生むだろう。
ただし、全国の現地では様々な声や感情があるだろう。
志位委員長がこのタイミングで「共闘はしない」と発言したことは様々な反響を読んでいるが、いつも未来は不確かで確定したものではない。戦術的に考えれば「共闘」は「強力なカード」だ。共闘するにしてもしないにしても、今のうちから安売りする必要はないと考えるのが妥当だろうと考えておく。