日本経済新聞2015年5月31日 |
図は、日本経済新聞に掲載された図だ。2010年と2015年を比較してみよう。
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▼好感度の推移
- 韓国→日本 19→15
- 日本→韓国 33→17
- 日本 12%→55%
- 韓国 23%→79%
同じく、2015年5月31日の日本経済新聞を引用して、もう少し詳細を読んでみよう。
『▼日韓、試練の未来志向 好感度が互いに低下
2015/5/31 23:00日本経済新聞
日本経済新聞社と韓国の中央日報社が共同で実施した意識調査からは、未来志向の関係改善の努力を続けるよう求める日韓双方の国民意識が浮かび上がった。首脳会談の実現は歴史や領土の問題解決が条件かを巡り認識のズレも鮮明になった。日韓基本条約の署名から22日で50年。好感度は互いに低下しており、歴史問題の克服は正念場で、未来志向は試練に直面している。このように、歴史問題が、韓国側の感情を作り出している。戦後70年の安倍談話が重要である意味はここからきている。
「未来志向」は日韓関係のキーワードだ。1998年に当時の小渕恵三首相と金大中大統領が交わした日韓共同宣言では「過去の不幸な歴史を乗り越えて和解と善隣友好協力に基づいた未来志向的な関係を発展させる」と明記した。日韓首脳は歴史認識を巡る対立を克服するために、ことあるごとに未来志向を確認し合ってきた。
未来志向を続けるべきだとの基調は日韓両国で共通する。日本では84%が、韓国では92%が「努力を続けるべきだ」と回答。「必要ない」は日韓とも1割に満たない。
日韓の現状について「悪い」「非常に悪い」と答えたのは日本で55%、韓国で79%に達した。2010年の前回調査では日本が12%、韓国では23%だっただけに、急増ぶりは鮮明だ。
■竹島・慰安婦が火種
12年8月に李明博(イ・ミョンバク)大統領が上陸した竹島(韓国名・独島)の領有権や、慰安婦、教科書問題が相次ぐ火種になっている。改善の糸口を探るかに見えて、今年5月には「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録に韓国が反発した。
政治レベルの対立は国民感情にも響く。韓国を「とても好き」「好き」と答えた合計は日本で17%(前回33%)にとどまった。韓国でも日本への感情について「非常に良い」「良い方だ」と答えた合計は15%(同19%)と低水準にある。02年のサッカーワールドカップ(W杯)の日韓共催や、韓流ブームなどで沸いた日韓の良好関係に、政治問題が水を差す。
日韓関係はなぜ悪化したのか。原因をたどると、認識は食い違う。日本は67%が「日韓双方にある」と中立的な回答が過半を占めたが、韓国は「日本にある」との回答が63%に達した。
悪化の具体的な理由でも見方がずれる。日本は「韓国の国民性」が35%で最多で、「政治指導者の発言」(30%)が続いた。韓国は「歴史問題」が55%、「独島(竹島)問題」が20%の順だった。歴史や領土といった課題がなお関係改善の壁となっている。
すれ違いは慰安婦問題でも同様だ。日本で「十分対応した」「一定の対応をした」と答えたのが64%だったが、韓国では10%。「不十分だ」と「むしろ傷を広げた」と答えたのは89%に達する。
日本は1995年にアジア女性基金を設けて、国民の募金による基金から1人200万円の「償い金」などを歴代首相の「おわびの手紙」とともに一部の慰安婦に届けた。この事実を聞いたところ、韓国では「知っている」が21%、「知らない」が79%だった。日本でも「知っている」は35%どまり。特に20~30歳代での認知度は2割にとどまる。
■首脳会談の条件
安倍晋三首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領は14年3月にオバマ米大統領を介して会談したものの、個別の正式な会談はいまだ実現していない。日本では「条件をつけずに会談すべきだ」が32%と最も多かった。
韓国では「歴史と領土問題解決に進展があるなら会うべきだ」の条件付き容認論が52%で最多。朴大統領はこうした世論に配慮せざるを得ない。
未来志向の日韓関係に必要なものも聞いた。韓国の最多は「慰安婦など歴史認識問題の進展」(31%)だったが、日本で歴史問題を挙げたのは12%で4番目だった。未来志向を望みながらも、韓国側に過去のわだかまりは消えない。歴史が絡む問題での日韓の認識のズレは鮮明で、改善の難しさを物語っている。』
現在、日本は、対中国シフトをしいている。対韓国シフトはあまり報じられることはない。世界遺産問題において対話が続いていることぐらいだ。ここから日本は日韓関係を軽視しているとも言えるかもしれない。中国を優遇し、韓国との差別化をはかることで、韓国の妥協を引き出そうとしているとみることもできるだろう。