ここ最近、日本がロシア外交を行うと主張し続けてきたのは、この失点を防ごうという狙いがあったのではないかと見ておく。そして失点を防げなかった。
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読売朝刊9面2015年6月25日 |
朝日朝刊3面2015年6月25日 |
情勢分析
日本とロシアの外交の問題。讀賣新聞はロシア不信が高まる可能性について言及している。ロシアから見れば、ウクライナをめぐる日露外交に不信感を感じていることだろう。先日のロシアでの戦後70年の式典に、安倍首相が不参加(代理人が出席)だったことも影響している可能性がある。
ウクライナ問題に対しては、当初日本は出来る限り中立の形をとっていたが、現在は変容している。
日本は、安保関連の国内法の整備のために、アメリカとのガイドラインの改定や首脳会談などに力を傾けてきた。先日のG7前にもウクライナを訪問し、クリミア問題と北方領土問題について同じ質のものであるというウクライナ首相の意見を聴いて議論を行っている。
安倍首相は、対ロシア外交を行うと繰り返し主張してきたが、口だけでは外交とはいえない。それが表に出た形といえる。結果的にロシアを追い詰める側に加担している日本に対して、実質的に圧力をかけ始めているといえる。
北海道の漁師たちや関連産業に数百億円という巨額の被害が出る可能性を讀賣新聞は報じている。
これは安倍外交の副作用だといえるだろう。
朝日新聞報道では、日露首脳会談を9月にする案が浮上しているという。これは安倍晋三首相の呼びかけだという。つまり、呼びかけても相手にされていないのだ。これまで安倍晋三首相は、口では何度も日露会談をアピールしてきたが、形にできていない。
▼今後の安倍内閣の対ロシア交渉の願望
- 8月上旬 ASEAN地域フォーラム(日露外相会談)
- 9月末 国連総会(日露首脳会談)
国民の生活を守れていないどころか、国民の生活にダメージを与える形になっている。