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イギリス石油メジャーのBPが10日発表した世界エネルギー統計からの報道だ。
原油生産量 各国データ
- 世界の原油生産量
8867万3千バレル - 米国
1164万4千バレル(+2・3%) - サウジアラビア
1150万5千バレル(+0・9%) - ロシア
1083万8千バレル(+0・6%)
サウジアラビアは外貨準備率が高いため長期的にこのレースに耐えられることは確かだ。
ロシアは比較して厳しいかもしれない。先日プーチンはイタリア首相との会談などをとおしてオイルの販売先を確保しようとしている。ロシア外交に注目しておく。
米国はシェールのコストが比較して高く、国内での経営統合やイノベーションになどが起きている。
あくまで2014年の生産量であることを理解しておくと良い。すでに情勢は変わっている。
主要国の原油生産量の推移グラフ
日経2015年6月12日より |
ドバイ価格の推移グラフ
http://ecodb.net/pcp/imf_usd_poildub.html より引用 |
すでにアメリカ国内でのシェールオイルの生産量は伸び悩んでおり、これによって需給がある程度引き締まり、原油価格が上昇に転じている。日本国内でもガソリン価格が上昇している。
アメリカ国内では、シェール採掘における環境問題が顕在化しており、州法によって制限される傾向にある。
ただシェールを掘る新しいリグが登場し、今後のコスト削減につながるとも見られている。需要自体が低下することはあまり考えられず、生産量の変化によって原油価格は上限する可能性があると考えておく。
中南米オイル獲得競争
日経2015年6月12日 |
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