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さらに、現代がこのような報道をしている。内閣支持率低下、選挙に影 岩手知事選に慎重論
2015/8/4 2:00日本経済新聞 電子版
内閣支持率の低下を受け、政府・与党内で3日、各種選挙への影響を懸念する声が広がった。2日投開票の政令市の仙台市議選で共産党候補が相次いでトップ当選。政府・与党は安全保障関連法案の審議が逆風になっていると分析し、与野党対決型の9月の岩手県知事選で戦術の見直しを求める声が出始めた。来夏の参院選への対応にも影響を与える可能性がある。
■野党の躍進目立つ
「仙台市議選は公明党の議席は増えたが、安保法制が逆風になっていると認めざるを得ない」。3日、首相官邸で開いた政府・与党連絡会議で、仙台を地元とする公明党の井上義久幹事長はこう報告した。
仙台市議選は5選挙区のうち4つで野党候補が最多得票し、このうち3つは共産党がトップ当選した。自民、公明両党はともに改選議席を確保したが、前回は自民党が4選挙区でトップを占めていた。公認9人が全員当選した民主党の枝野幸男幹事長は「安保法案を巡る安倍晋三首相や自民党の姿勢に強い反発があった」とみる。
投票率は過去最低だったものの、政令市議選は都市部に多い無党派層の動向を映すといわれる。内閣支持率は7月下旬の日本経済新聞社の世論調査で、第2次安倍政権の発足後、初めて支持・不支持が逆転した。9日投開票の埼玉県知事選で、自民党は県連が新人を推薦しているが、民主党などが支援する現職に「苦戦している」(自民党関係者)もようだ。
焦点になるのが9月6日投開票の岩手県知事選だ。自民党は無所属の平野達男元復興相を県連レベルで支援する。野党は地元でなお影響力を残す生活の党の小沢一郎共同代表を中心に民主党、維新の党が現職の達増拓也氏の支援で足並みをそろえる。共産党も候補を立てず、実質的に達増氏を支援する異例の対応だ。
■参院補選に直結も
自民党は県連支援の形を取りながら平野氏を党を挙げて全面支援する方針だった。しかし支持率低下などを受け、ここへきて「党本部は静観した方がいいのではないか」(幹部)と慎重論が出始めている。平野氏が知事選に出れば参院岩手選挙区の補欠選挙も10月に実施され、知事選の結果は補選に直結する可能性がある。
「わが党を巡る状況は厳しい。しっかり説明すべきは説明しながら選挙に勝ち抜く態勢を整えなければいけない」。3日の自民党選挙対策本部会議で首相(党総裁)はこう語気を強めた。
来夏の参院選は無党派層が多い都市部の選挙区で定数が増える。自民党は都市部に多い改選定数が3以上の選挙区で複数の候補の擁立をめざすが、支持率が回復しなければこうした戦術に影響する可能性がある。茂木敏充選挙対策委員長は記者会見で「党勢を様々な形で回復する努力をしたい」と支持率対策を重視する考えを示した。
(http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS03H7T_T00C15A8PP8000/)
岩手知事選“大逆風”で…支援候補に「出馬断念」迫る安倍官邸
2015年8月4日
自公支援の平野達男参院議員(61・元復興相)が、野党統一候補の現職・達増拓也知事(51)に挑む構図の岩手県知事選(8月20日告示、9月6日投開票)。だが、ここへ来て、安倍官邸の腰が引けてきた。安保法案へのダメージを警戒して、劣勢の平野氏にナント“出馬断念”を働きかけているというのだ。
「情勢調査で平野さんは達増知事にダブルスコア以上離されているうえ、安保法案への逆風が強まるほどに達増知事の支持が増えるという状況です。このままでは平野さんは大敗しかねない。知事選の投票日前後は、まさに安保法案審議が佳境を迎え、参院で採決するのか、それとも60日ルールを使って衆院で再議決するのか、安倍首相が判断を迫られる時期です。知事選でボロ負けし、『岩手ショック』『安保法案が影響』などとメディアに書き立てられたらたまらない。だったら、不戦敗の方がマシというわけです」(自民党関係者)」
小沢一郎氏と袂を分かち、民主党も除名された平野氏を知事選に擁立したのは、自民党の二階俊博総務会長と小沢氏を裏切った元秘書の高橋嘉信氏だ。小沢王国の弱体化を狙ったものだが、自民党は早くから石破茂地方創生相が応援に入るなど党を挙げた支援体制を組んでいた。それが一転、“平野降ろし”である。
参院任期があと4年残っている平野氏も勝ち目ゼロに「迷い始めた」(地元関係者)とはいうものの、先月30日には事務所開きを済ませ、決起集会も開いてしまった。「今さら出馬を撤回したら、地元の支持者から総スカン」(前出の地元関係者)で引くに引けなくなっている。
「それならば、と窮余の策として官邸では“仮病”プランまで浮上しています。病気が理由で出馬を辞退ということなら、平野さんの傷も浅くて済む」(前出の自民党関係者)
そこまでやるか、ではないか。法律を無視する側近の暴言もあり、安保法案に対する国民の批判はどんどん拡大している。そんな中で知事選を不戦敗で逃げようとするとは、安倍首相の焦りと追い込まれ具合が分かるというものだ
(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162360/1)
情勢分析
ついに、具体的に岩手県知事選挙の情勢について言及する報道が出始めた(事実かどうかわからないが、書いてあることは現在の政治情勢からズレているわけではない)。現在ダブルスコアという情勢調査が出ていても、差が縮まることもいくらでもある。こういったことを大前提として、慎重に報道から情勢を読み解いていく必要がある。私はここ数週間ほど8月20日の岩手県知事選の告示日前の情勢報道がカギを握ると言い続けてきた。
そしてようやく日経とゲンダイが岩手県知事選の情勢を報じ始めている。これからどんどん出てくるだろう。
この2つの記事は重要な1つのことを伝えている。
- 内閣支持率低下によって、岩手県知事選挙の戦術そのものを考えなおす必要がある
重要かつアタリマエのことだ。情勢が変われば戦術を変えて対応する必要があるわけだ。
政権運営でもっとも重要なのは内閣支持率だ。
(1)内閣支持率が下がる
(2)選挙情勢に影響が出る
(3)選挙で負ければ政権運営に響く
(4)絶対に内閣支持率を不要に下げてはいけない
このような循環で政権運営は考えられていると捉えて良いだろう。
ここ最近、内閣支持率が下がり始めてから、閣僚関係者が「内閣支持率のために政治をしてるわけじゃない」などと言い始めているが、閣僚に入っていない議員たちは「おいおい、何を言い出してるんだ」と心のなかで思っていると見て間違いない。閣僚以外の議員たちの慌てっぷりが露見しているのも、内閣支持率低下に1つの理由があるとみて分析しておくと良いだろう。彼らは心理的に、安心する材料を見つけたいのだ。
だが、安心材料は「内閣支持率」が最重要ファクターであることからは逃れられない。
では、年内の選挙情勢を抑えておこう。
▼年内の重要選挙の情勢と日程
- 埼玉県知事選挙
投開票8月9日(現職優勢と報道) - 盛岡市長選挙
告示8月16日投開票23日 - 岩手県知事選挙
告示8月20日投開票9月6日(同日岩手県議選投開票) - 山形市長選挙
告示9月6日投開票13日 - 参院岩手補選
告示投開票10月25日(同日宮城県議選投開票)
※8月20日に平野達男が岩手知事選出馬決定後に決定 - 福島県議選
投開票11月25日
山形市長選挙まで、安保関連法案の審議中にスッポリ入っているわけだ。つまり内閣の下落が続けばその影響を受けかねないということになる。
実際に、8月2日投開票だった仙台市議選は、内閣支持率低下の影響が避けなければいけなかったた与党(特に公明党)は、選挙直前になって礒崎陽輔補佐官に対して厳しい批判を浴びせかけた。選挙後はころっと態度を変えて「謝ったからから良い」という姿勢になっているのがまさに選挙の選挙らしいところだ。選挙情勢は政治家の発言を根本的に変えてしまう。
つまるところ、内閣支持率の低下は、選挙情勢に影響し、政治家の発言を変え、選挙結果を作り出し、その選挙結果が再び、国会の審議や内閣支持率に影響をあたえる。
選挙情勢を分析することは、情勢を多面的に複合的に分析することにほかならない。日本の政党や政治家はこれに血道を上げている。
つまり、選挙に疎いということは、日本の情勢に疎いということになる。選挙に関心がない人に聞き感を持ってもらいたいと思う。投票に行きなさいという選挙管理委員会のガキの使いに慣れという話ではない。選挙情勢の本質的なところに強くなってほしいといつも思う。
さて、6月30日に私は、以下のように分析していた。
実は、この岩手県知事選挙で見過ごしてはいけない重要な事実があります。平野達男は参議院議員の資格を立候補と同時に自然消滅するという形にするとしています。つまり立候補まで参議院議員をやめないのです。2番めのゲンダイ記事は、この可能性について報じているわけだ。平野達男は出馬しなければ議席を失うことはないし、自民党が2連敗することを避けられるわけだ。このように情勢分析は徹底的に目の前のことを疑うことから始まる。
これは何を意味しているのか。
立候補を取りやめるという可能性を否定しきれない、ということになります。可能性の問題を念頭に置いておくのは重要です。
(http://seijijousei.blogspot.jp/2015/06/blog-post_30.html)