2015年8月16日日曜日

【内閣支持率8月共同通信】5・5ポイント急上昇!43・2% サッカーの試合中の心理状態に例えて分析する

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共同通信社が、戦後70年談話の発表「直後」の8月14日、15日に世論調査を行い報道した。結果は、内閣支持率が5・5ポイントアップの43・2%。その理由についてデータをふまえて理解するとともに、サッカーの試合中の心理状態を参考に考えてみる。
共同通信社が、戦後70年談話の発表「直後」の8月14日、15日に世論調査を行い報道した。結果は、内閣支持率が5・5ポイントアップの43・2%。その理由についてデータをふまえて理解するとともに、サッカーの試合中の心理状態を参考に考えてみる。

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情報資料:共同通信8月世論調査

「評価」44%、「評価しない」37% 共同通信世論調査、内閣支持は43%に上昇

共同通信社が14、15両日に実施した全国電話世論調査によると、戦後70年に当たって安倍晋三首相が発表した首相談話を「評価する」との回答は44・2%、「評価しない」は37・0%だった。参院で審議している安全保障関連法案の今国会成立に反対は62・4%、賛成は29・2%。

 内閣支持率は43・2%で、2012年12月の第2次安倍政権発足以降で最低だった前回7月の37・7%から5・5ポイント上昇した。不支持率は46・4%だった。

 新国立競技場の建設計画で総工費が膨らんだ問題について、安倍政権に「責任があると思う」は「ある程度」を含めて78・5%。(http://www.47news.jp/CN/201508/CN2015081501001618.html)

情勢分析:共同通信8月世論調査・内閣支持率

14,15日の調査がウェブで15日夕方過ぎに発表されている。気になるのは、この世論調査は14日の何時から初めて、15日の夕方の報じられたのかということだ。戦後70年談話シフトであることは間違いがないだろう。なぜならそのような設問があるからだ(笑)。

ネガティブ事象直後の7月調査のあとでポジティブな事象直後の8月調査

共同通信の内閣支持率調査を6月から並べておこう。
  • 6月支持率 47・4%
  • 7月支持率 37・7%(−9・7)
  • 8月支持率 43・2%(+5・5)
  • 6月不支持率 43・0%
  • 7月不支持率 51・6%(+8・6)
  • 8月不支持率 46・3%(ー5・3)
7月の共同世論調査は、7月の衆院での安保関連法案の強行採決「直後」に調査されており、風速が反映されより「低い」数字が出ている可能性があった。それに対して、今回の8月の世論調査は戦後70年談話の直後に調査されており、より「高い」数字が出る可能性があった。

おわびを盛り込むべきだとする世論調査を参考にする。

参考までに、前回の共同の世論調査から「戦後70年談話」に関する調査結果を引っ張ってみる。
 安倍首相が夏に発表する戦後70年談話に関し50・8%が「植民地支配と侵略」への「反省とおわび」を盛り込むべきだとした。「盛り込むべきではない」は32・2%。
(http://www.47news.jp/47topics/e/267244.php)
そして今回はこうだ。
戦後70年に当たって安倍晋三首相が発表した首相談話を「評価する」との回答は44・2%、「評価しない」は37・0%だった。
おわびを入れるべきだと考えた50・8%のうち評価した人は44・2%だった。

今回の戦後70年談話で「反省とお詫び」が入ったと感じた人がいたなら、引用箇所の世論調査の「50・8」という数字に、内閣支持率が「上に」引っ張られる可能性があると分析するのは合理的かもしれない。つまり、このデータを踏まえて安倍首相は「おわび」を入れることを選択した可能性は否定出来ない(もちろん外交視点での選択であることは言うまでもないが)。結果は評価した人が「44・2」。そして内閣支持率は43・2だった。どこまで因果関係があるかわからないが相関関係はあるかも知れない。

「低目に引っ張られた可能性のある支持率」のあとに「高目に引っ張られた可能性のある支持率」が出たことで、メディアによって支持率の急上昇が演出されているとも言える。もちろん支持率は数ポイントの誤差があるため、中長期的に見ておく必要はある。

世論調査は心理状態(気分)を表す

世論調査は、人間の心理(気分)が反映されたものだ。内閣に対してある時に不満を持っていた人が、その1か月後にも継続して不満を感じているとは限らない。 この瞬間、支持率が上がっても不思議ではない。連敗続きの日本代表に不満を感じていた人が、ある試合で素晴らしい結果を残した後に不満が消え去ることはありうることだ。心理とはめまぐるしく変わる。

戦後70年談話の直後に、その質問と絡めて内閣支持率を質問すれば、人間の気分によって答えはより変化する可能性がある。もちろん逆もしかりだ。

私は常に世論調査のデータに基づいて考えている(もちろんその他の事も踏まえて考える)。その上で、今回の内閣支持率の上昇についてもいつもと同じスタンスで考える。

国民の気分は、この瞬間変わった可能性がある。この瞬間だけかも知れないが変わった可能性があると受け止めることによって様々なことに思索をめぐらし得られることがあるのだ。

重要なのは、中長期的に見て、内閣支持率はなお下落傾向にある可能性は今もなお否定出来ない。

サッカーの試合中の心理状態を考えてみる。

サッカーの試合に例えれば、「2:0」で負けている調子が悪いチームが、その劣勢の試合の最中に1点返して「2:1」となっている状況を想定してみるのはよいかもしれない。

聴衆は気分的には盛り上がるが、チームは調子が悪く試合もまだ劣勢である状況だ。まだ充分に時間は残されていて、逆転するチャンスが残されている。

勝っているチームから見れば試合を優位に進めているがひょっとすると相手チームがこれをきっかけに息を吹き返すかもしれないという状況でもある。

サッカーの試合の最中は見ている側の心理状態もめまぐるしく変わる。

負けている側が1点を返した直後に、いまだなお負けているチームのサポーターに「勝つと思うか?」というアンケートを行えば、興味深い答えが出るに違いない。まだ試合は負けていても、心理状態によって驚くべき答えが出る場合があるだろう。その1点が素晴らしいゴールだったならば尚更だ。1点奪われた直後にオーバーヘッドシュートで1点返した場合ならなおさらだ。試合が終わった時の心理状態とはかけ離れた結果が出るかもしれない。 さらに言えばシーズンの最中とシーズンが終わった後でもずいぶん心理状態は変わるのだ。

8月頭からの政権運営の大幅な方針変更を理解しておく。

最後に、安倍政権は、8月頭から政権の運営方針を大幅に変えている。辺野古の建設をストップし沖縄県側の辺野古承認取り消しを棚上げさせ、岩手県知事選挙を回避し、戦後70年談話に「おわび」を盛り込んだ。これは安保関連法案の審議シフトであり、同時に内閣支持率対策であり、さらに同時に中国との外交シフトだ。ある程度この政権運営の方針転換の効果が出るかもしれない。今回の内閣支持率はそれを象徴しているとも言える。内閣支持率がつねに下に引っ張られるだけではないことを理解するためには良い素材だろう。

興味深いのは、戦後70年談話の発表から一息ついて心理状態が落ち着いた8月下旬の世論調査だ。

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