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情勢分析 野党の候補者調整が難しい理由
武藤貴也議員は3回連続で約6万票の得票数。得票率は30%台が続いている。同じ選挙区で立候補しているにもかかわらず、得票数は伸びず、支持が広がっていない状況だ。私が自民党の選対本部長ならば「ふがいない候補だな」と感じることだろう。にもかかわらず連続で当選している。なぜか?
野党側には、民主・維新の2人の有力候補者がいて、リベラル票と無党派層を綺麗に2分しており、そのために武藤貴也議員が漁夫の利を得ている形となっている。
実は、前回の衆院選の分析をしていてわかったことだが、トップ当選者の得票率が30%台の選挙区の候補者調整は難しい。
なぜならばトップの得票率が低い場合、2位3位の得票率が拮抗しているため、2位3位の候補者と政党が「自分に勝ち目がある」と感じて「候補者調整したくない」と思うからだ。
確認してみると、前回第47回衆院選は、2位3位とも約26%。前々回第46回衆院選の2位3位は、27・4%、25・4%だ。拮抗している。さらにその前の第45回衆院選では、維新の党が存在しないため票が割れず民主がぶっちぎりで勝っている。
思い出して欲しい。前回2014年12月の衆院選は、民主党と維新の党は全国的に候補者調整を行った。だが、民主と維新が拮抗し、かつ、自公候補武藤貴也の得票率が30%と低いこともあり、この滋賀4区では候補者調整がつかなかったのだ。
となると次回の選挙でも、2位3位(つまり民主と維新)は、それぞれ「自分の党に勝ち目がある」と感じることになり、候補者調整がつきにくい可能性がある。
ただし、候補者調整など選挙協力を行えれば、勝つ可能性は格段に高まるのだ。