【私が安保関連法案に反対する理由】
戦争法案であるという論理について否定するものではない。それに加えていくつかの視点があるから反対している。先日渋谷でのone peace fes にて全部説明できなかったからここで書く。(続)
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【承前】まず、中国脅威論を私は否定しない。中国のGDPが大きくなり、当然国防予算が割合的に増えるのは当然のこと。これは中国だけの話ではなく国家として当たり前にそうなるということ。そのパワーの拡張は誰も否定出来ない。その中国脅威論は別段不思議なもんではなく、スタンダードな話。(続)
【承前】その中国のパワーの拡大に対してどのような方法論で対応するのかという問題。当然防衛省は「防衛」の観点から対応するわけだが、これと「中国脅威論」という世論とは「符合して見えるがそうではない」という点を指摘しておく。自衛隊の沖縄方面への展開は、10年前から計画されていた(続)
【承前】なぜか?冷戦が終わり、対ソ連の兵力不要論が出たため、防衛省は利権の維持のために、自衛隊の「雇用」つまり兵力の維持をする必要があり、南西諸島への振り分けというプランがあった。それが今行われている。ここ数年の中国脅威論が理由ではない。その上で、再びロシアが対日行動を増加(続)
【承前】その証拠に、現在のスクランブル発進は、対中国機より対ロシア機のほうが多い。そしてスクランブル発進の合計は、冷戦時代の最大とほぼ同じ(14年は冷戦時代のマックス-1でしかない)。15年が14年を上回る可能性がある。つまり日本は2方面作戦を強いられている(続)
【承前】さらに、領空侵犯は、ロシアが断然多い。実は隠されているがロシアの脅威は明確にある。日本のメディアはこれを伝えない。現在日本は日米外交関係を再規定しているが、ロシアはこれに反応している。2方面作戦になれば防衛費用は単純に考えれば膨れ上がる。おそらく防衛省はかなり悩む(続)
【承前】という具合に安保関連法案によって日米外交関係が再規定されることによって、防衛費用が増大することになれば、当然社会福祉費用と合わせて、日本の赤字は更に膨れ上がる。ポピュリズムの安倍政権はこれを削減することができない。日本の財政問題に悪い影響が出続けているのが実態。(続)
【承前】日本人は、この国がローンで成り立っていることを忘れている。贅沢を忘れられずに借金で国を維持しているのが実態。世界一の借金をこさえて贅沢を続けている。だがこれがいつまで続けられるのか。現在バーゼル委員会で銀行の国際保有に関する新ルールが話し合われている。(続)
【承前】もしバーゼル委員会で、銀行の国際保有のルールが変われば、日本の銀行は国債を一気に手放す可能性がある。こうなった時日本の借金問題がよりいっそう深刻化する。そういう財政問題の見地から私は、安保関連法案が導く軍事費用の増大を懸念する。(続)
【承前】中長期的に見て、日本の人口問題が最も深刻なのは、ここ数十年。この数十年がすぎれば国の負担は少し軽くなる。おそらく財務省はこの数十年をどう乗り切るのかという視点なのだろうと思う。日本という国家の浮沈がこの数十年にかかっているという視点を持っておくこと。(続)
【承前】そういう意味では、実は安保関連法案の改定による軍事費陽支出の問題と、社会福祉費用の問題とは、「カネ」という視点で同じ訴状の問題でもある。イギリスの財政をみてればわかるが、軍事費用と社会福祉費用は天秤の関係。どちらかが増えればどちらかが減る。ただ日本ではそうは行かない(続)
【承前】安倍ポピュリズム政権は、安保関連法案の改定を行い軍事費用を増やす方向性を取りながら、社会福祉費用も増やそうとしている。なぜなら憲法改正を目指す以上、金をばらまいて票を集めなければいけないから。だがこれはさすがに財政的に無理がある。他の国はここまで贅沢はしない(続)
【承前】イギリスでは労働党リーダーが左派になっている。オーストラリアでは与党のリーダーに新たにリベラルな人物がついた。カナダでは世論調査で中道左派の2党が1位と2位を締め与党は支持率20%で3位。政権交代が起こる。つまり、現状に適用しようと国民がリーダーの交代をのぞんでいる(続)
【承前】だが日本では自民党総裁選でも財政問題は浮上しなかった。左派も全く財政問題を遡上にあげない。日本人はつまるところ国民が一丸となって「借金して国を盛り上げてくれ」と言っている状況。現状に対応できていない。緊縮オタクのドイツは借金はすべて返済したというのに。これでは日本は滅ぶ(続)
【承前】私のような「財政的な視点」で安保関連法案による軍事支出の議論が行われれば良いのにと願うばかりだ。この国の国民に「財布の中身」を議論させることで贅沢に歯止めをかけさせる必要がある。軍事予算の拡張は、身の丈に合わない贅沢だよと理解させなければ、国防は語れない。(続)
【承前】つまり、日本は、安保関連法案の改定によって「2国間外交」を再規定しようというわけだが。この2国間外交はすでに限界に来ているということ。実はこれは安倍政権以前からの全ての政権の課題だった。これまでの全政権が2国間外交に頼り続けてきて手詰まりになってしまっている。(続)
【承前】本来2国間外交が手詰まりの場合は多国間の協調外交に進むことが国際社会の到達点。EUはそれね。日本はまだ「危機感」が不足。左派にも右派にも足りない。2国間外交の限界に「軍事力で対応」が右派で「憲法を守ればなんとかなる」が左派。どちらも平和を設計する思想が欠落している(続)
【承前】多国間の国際協調は「軍事支出を減らす」役目がある。例えば、日中韓ロ米北朝鮮の6カ国協議が進展すれば軍事支出は減る。さらにこの枠組を強めれば、日本は対中国、対ロシアの軍事支出が減る。実際、EU諸国はお互いの国境を守る軍事支出を削減し経済に集中できている(続)
【承前】長くなったが、今の私が書いたことは、大局的に、日本が直面する課題をほとんど網羅していると思う。理解できないところがあったらググって調べてほしい。理解できれば、国民全体で最適解を考える必要がある。これを理解できないでいると、世界から遅れを取り続ける。よろしく(終)
最後に。
私はわたしを支えてくれている人たちのお陰で、毎日情報活動を行っている。数カ月前の私と今の私は違うし、2年前の私と今の私は違う。そして重要なのは、1か月後の私と今の私は違うことだ。
私はいつもバージョンアップを繰り返す。それが、私にこの道を歩ませてくれている人に対しての恩返しであり、この国を憂いている人に対して私が貢献する方法だろうと思っている。そのせいでいつも批判を受けるのだが、その批判もまた栄養だと思って美味しくいただくことにしている。
この国の多様性を証明できる1個人でありたいと走り続けている。
危機感の塊となって、広く国民の貢献できれば幸いだ。
あなたとともに走れれば幸いだ。
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