先日、2015年10月3日(土)に、参院選と衆院選に向けた勉強会を開催した。参加していただいた12名の皆様有り難うございました。参考までに、参加者の感想文を掲載しておきます。 次回の勉強会は10月10日(土)となります。
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感想文
来年夏に定数の半分が改選される参議院議員選挙の後、参議院の各党会派の勢力分野はどのようになるだろうか。強行成立させられた、憲法違反の安保関連法の廃止をめざすぼくにとっては、なんとか自・公の与党を過半数割れさせ、自衛隊をアメリカ軍などの後方支援のために海外派遣するといった政府提案について、簡単に「国会承認」が得られないような状況をつくり出し、憲法9条に再び生命を吹き込む確かな手がかりをつかみたい。
しかし、座間宮ガレイ氏の分析を聞くと、それはそう簡単でないことがわかる。現在の与党は参院で134議席を占めているが、過半数(122議席)割れに追い込むためには「マイナス13議席」を実現しなければならない。「かくれ安倍与党」の右派ミニ政党も議席を獲得するだろうから、目標はそれにプラスアルファということにならなければならない。
参院選においては、衆院の小選挙区と同様、得票率の小さな違いも議席配分では極端に増幅される「1人区」にまず注目しなければならない。いまの議員たちが当選した2010年参院選において、民主党は10議席を獲得した。言いかえれば、ここは民主現職が勝利しても野党陣営の議席増にはならない。そして、思い出さなければならないのは、その3年後、2013年の参院選では、1人区では野党は全敗し全て自民党候補が当選している。
座間宮氏は、だから今回の参院選1人区のうち宮城、福島、山梨、新潟、長野、岐阜、三重、滋賀、奈良、岡山 の10選挙区は苦しい「民主防衛選挙」と位置づける。ぼくはここはもっと厳しく「3年前と同じ傾向が続けば、民主党が10議席を失う可能性が高い」と考えるのが普通だと思う。座間宮氏もいうとおり、その意味で共産党の選挙協力の申し入れに対して民主党の一部に拒否反応があったり、党執行部も煮え切らない態度をとっているのは「勝つつもりがあるのか」という疑問がわく点だ。
それでは複数区はどうなるか。座間宮氏の分析を紹介することはここではせず、そこは座間宮氏が公開しているデータにあたって欲しいが、やはり三人区以上でも「民主退潮」の影響は免れないだろうし、基礎票から常に効率よく候補擁立を図る公明党が、定数増の3~4選挙区で候補者を増やし、共産党に競り勝ってしまうと、複数区でも厳しい結果となるかもしれない。
比例区については、昨日は野党統一名簿を組めば各党の死票を減らし2議席ほど積み増すという試算のほか「野党がけっこう伸びるかもしれない」というバンドワゴン効果のようなものが期待できるのではないかという意見も出た。ぼくの見るところでも、このところ自民党の支持率が「4割ほど」から「3割ほど」に低下しているように見受けられるので、梁田の私見では、比例区では自民が前回の「18」程度から前々回の「12程度」に減ることも考えられるので、1人区の目減りと「行って来て」で、参院の総議席における議席配分は「いまと変わらない」、つまり、新しい安保法による自衛隊の海外派遣の国会承認も残念ながら阻止できないことになる蓋然性が大きいのではないか。
こうした「数」だけでなく、最近の選挙の世論調査で、県単位の選挙でも有権者はまず「経済」「雇用」などに関心を持ち、脱原発候補などが勝てたのは、経済などの基本的な争点で五部五部の戦いをしていた場合に限られることが紹介された。
こうして話しを聞いてくると、野党サイド、あるいは「安保法制廃止」「再稼働阻止」のサイドにとって状況が厳しいことが理解できる。しかし同時に、やるべきことも見えてくる。やはり「安保法廃止」「脱原発」ばかりでなく、博打のように国民の年金をすってしまったような新自由主義、アベノミクスに代わる格差是正、社会保障充実の経済政策、雇用労働政策、税制などを打ち出すこともその一つであることがわかる。共産党の選挙協力の提案も、もし民主が自分の選挙区はともかく、全国で「負けてもいい」と思っているのでなければ、好き嫌いを言っている場合でない。
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座間宮ガレイ氏の各党の党派別得票の分析などは、週刊誌ライター時代の立花隆氏、朝日新聞政治部記者だった石川真澄氏、かつて一世を風靡した福岡政行氏などの系譜を継ぐ、データ分析の王道だと思う。デモも、住民投票も、またトップの人物論も重要だが、どういう政権をつくるのか、どういう法律をつくるのかと言った点で、国会議員選挙の帰趨が人々の運命、社会のあり方を大いに変える重要なファクターだ。
ここには書ききれないヒントが座間宮氏の話しの中にはある。今の社会のあり方、また変革のあまりの緩慢さに危機感を持つ人々。菅官房長官のような一派に、世の中いいようにされていることに歯ぎしりしている人々は、まずこの勉強会に出ることを勧めたい。
(梁田貴之)
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衆参議員選挙に向けての学習会に参加して
20151005 青木泰
座間宮さんの呼びかけによる学習会に10月3日19時~に参加しました。呼びかけ人・主宰者から出席者に参加した感想を書き、次につなげていきたいとの提案があった。下記参加し、メモした点と感想を書きます。文責は青木。
1) 主宰者の提案内容のまとめーその1参議院選挙状況―
① 安保法制への反対派の予想-安倍与党は大きく議席を減らすーはその通りになるか?
安保法制―戦争法案への活動の盛り上がりと、今回の安倍首相の強行実施への各種世論調査の反対の多さから次の参議院選では、与党である自公が大きく議席を減らすという見通しは本当か?と問い、座間宮氏は、それほど甘くないとくぎを刺す。
② 過去のどの選挙でも選挙の帰趨を決するのは、経済政策(景気回復)や消費税問題である。
政治問題や原発問題を重視する率は、せいぜい10~15%くらいでしかない。 従って政治的に人気がなくなったからと言って、そのままそれが投票結果に表れるとは限らない。
③ 改選議員数は、野党が相対的に多く、より厳しい状況となっている。
今回の参議院選は、2010年度の参議院選での選出議員の改選に当たり、改選数と現行の議席数との対比でみると以下のようになる。
野党側にとっては、改選数が多く、それらを勝ち切ったうえで、自公与党の改選議員を落選させ、食い込む必要がある。
自民 50/113 非改選63
公明 9/20 同 11
民 42/58 同 16
維新 5/11 同 6
社 2/3 同 1
共 3/11 同 8
生活 2/3 同 1
その他 8/23 同 15
(維新では、おおさか維新の会の動きがあり、またその他の内訳の見分け方も必要になる。再度確認の必要あり。しかし大体の状況は
この表で示せている。)
④ 与党改選議員が、マイナス数が13以上になる必要がある。
本参議院選での最大の課題は、参議院選挙を終了後の議席数での与野党逆転によって、衆参のねじれをもたらすことにあることをかんがえると、与党の改選議員数が「マイナス13」.になるようにする必要がある。与党自公の改選議員59が、46以下にする必要がある。
(しかもこれは、与党を自公だけとした時の計算であり、選挙後自民党に入ったり、実質与党の対応をとるものが出ることを考えるともっと目標値は高くなる。注:青木)
⑤ 1人区で見ると民主党は現状改選議員数は、10人であり、
ある新聞社の予測では、一人区をめぐる選挙状況は、現状で下記のようになっている。
与党優位 17
野党優位 8
接戦 7
したがってこの野党優位と接戦の選挙区を勝ったとしても、15であり現行からプラス5にしかならない。与党をマイナス13以下にするには、あとプラス8をどこかで増やす必要がある。
このようにプラス13をもたらすのはなかなか大変である。
⑥ 自民の支持率の変化―産経や読売などでの支持率を参考にー
2010年当時とあまり変わっていない。選挙情勢を考えるときには、与党支持の新聞の世論調査を参考にしたい。
2) 主宰者の提案のまとめ、その2-野党の選挙協力―
野党の選挙協力が、必要不可欠。その点を沖縄での事例などから検証する。
① 沖縄での革新統一協議体(人民、社民、共産)の経験
・各陣営から候補者を選出。勝てる候補者を選ぶ。候補者選考の中で降りた候補者は、次の別の選挙で立候補でき、勝利できるようにサポートする。長期的な信頼関係を作り出すことが大事。
・翁長知事選挙では、この「革新統一協議体」だけでは勝てないとみて、「保守」と組み、前回の敗北を転換させる。票読みの精度は1%以内(!?)
② 最近の各種選挙を見ても、投票率を上がっている要因は、野党選挙協力。
3) 主宰者の提案への私からの提起
今後の動向に興味を持つ市民一人一人が、次回の参議院選に主体的に取り組んでゆくために、具体的な行動を起こすこと。
そのために、
① 全国―各地(各)都道府県での具体的な課題状況を指し示すことが必要。例えば自公の○○を落選させる。そのために、誰を応援するか。そこでの一つ一つの各 都道府県ごとの闘いが、全体として与党をマイナス13以上にするために、どのような位置を持つのかも知っておく。
② 中央での選挙協力に加え、各地ごとに何が課題になるのかを探り、解決に向けて取り組む。
③ 政権転覆臨時国民政府―の主体は、SEALDSか
4) 感想
選挙情勢は、座間宮氏の言うように厳しくとらえ、その上で選挙の戦略や戦術は、夢があり、展望を持てる内容にする。そこでの区別を。
① 座間宮氏の見方は、日本の政治状況を、安倍の安保政策に反対する陣営が見る選挙状況としては、極めて有効。より厳しい見方によって全体状況を見据える。
② その上で、選挙に総体として勝つための仕掛け―必要。与党の問題点をよりわかりやすく訴えてゆく。政策の柱になることの分かりやすい提示。自公の批判の内容の焦点化など。
③ 与党と野党の政策上の対比。例えば安倍・自公内閣は、原発再稼働=核保有、軍産複合体をベースにした社会。
それに対して我々は、再生可能な自然エネルギーをベースにし、核に反対し、平和憲法を守る民主主義社会を守る。
その外、TPP,格差問題、排外主義・・・・
④ その際、原発反対派の底辺の広さ、資本主義者や自由主義者や中小企業や小規模零細企業の経営者なども意識した闘いの組み方が必要か。
(青木泰)
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私自身、データ分析を学んできたこともあり、数字に基づいて政治情勢をみる姿勢に大変共感しています。勉強会は想像よりも幅広い世代が参加していてびっくりしました!『選挙のこととか全然知識ないけど、どうしよう?場違いだったら帰ろう!!』と、ドキドキしながら参加しましたが、思ったよりも雰囲気が柔らかかったです。座間宮さんの解説だけでなく、立場が様々な人が入り混じった空間で飛び交う話(私はひたすら聞いてましたが)はネットでただ誰が発信してるともわからない情報を一生懸命眺めるよりも価値があると思いました。
また時間作って参加します。
(匿名)
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データの裏づけからみる安倍安保反対野党連合という趣旨はわかりやすいですし、説得力があります。
とにかく、安倍安保反対野党連合!これは広めやすいと思いました。
事前に次の選挙をどういう結果を求めるか?という具体的な議員の数値目標の結果を提示したところは非常に説得力が強かったです。
それから民主党に対しての2010年度と現在の世論調査からみた支持率をみた現状分析は民主党や、その支持者にも説得力のある内容に思えました。
金曜日の経産省前のデモにまた行く予定です。座間宮さんの提案を●●さん達に話してみます。
とくに政治団体を●●さんや●●●が作って今後選挙の度にどこを応援するか決めるという話は提案してみようかと思います。
ではまたです。
(Sugar Nat)
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議員歴は浅い身ですけれども、政治の今後を考えるに相当な意識改革と体制再編が必要なのではと痛感しております。そういう立場で参加したためか、自然に座間宮さんの主張が頭に入ってきました。現実の数字が背景にあり、また読み込み方が的確なので説得力があります。表面的な見方で終わらないところが非常に勉強になります。
私自身、来年の参院選(もしかして衆院選も)が「野党楽勝」にはほど遠い状態だという危惧と焦燥がベースにあって、急遽勉強会への参加を決めた次第です。「何とかしなければ」という危機感を明確な方法論へ繋げるバイパスは、まだ私には見えていません。しかしとにかく時間がないですし、下っぱだろうと新人だろうと安閑とはしていられないと思っています。
個人的には「なんで労働者の問題をやらないんだ」というお言葉が一番リアルに迫りましたね(笑)政治や選挙がリアルでないのは、やっぱり今の政治プロパーに大きな責任がありましょう。もっと面白く、もっとコンテンポラリーに。そんな思いで、街頭などでは拙い漫画ビラを配ったりもしています。
座間宮さんの分析力は非常に新鮮なので、次はもっと突っ込んだ話を伺いたいなーと思いました。
それから内容とは関係ないことですが、直前に会場を変えられたのは少々きつかったと思います。私はたまたま別の参加者に教えて貰ってFBを確認しましたが、危うく最初の会場(兜町)に向かうところでした。常にネットをチェックしている人間ばかりとは限りませんので、もう少し余裕をもって計画を立てて戴けると助かります。
(伊地知恭子)
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【結論】
・この国に危機感をもっているならば、選挙に真剣に取り組むのが一番効率が良い。
【勉強会でのポイント】
・戦略と戦術の違いを意識するのは大事。戦術は状況に応じて変わるが、戦略は一つの戦いにおいては不変。次回の参院選の戦略は、「共産党の協力によって野党の議席を伸ばすこと」。この戦略を土台にどういう戦い方ができるかが重要。
・参院選では「大同小異」をどこまで実行できるかが鍵。小さな違いを気にしていては100万票は動かない。票は、意見をゴリ押しするのではなく、我慢することで集まる。
・世論調査と投票活動は全くの別物。安保反対の世論が過半数を超えても、野党が次回の参院選で優勢になるとは言えない。
・票がもっとも集まる論点は、「経済」「雇用」「社会福祉」など国民の生活の関わるテーマ。安全保障や原発などの各論では動く票が少ない。
・選挙と市民運動は、分けて考えたほうがいい。選挙は「広く浅く」、運動は「狭く深く」を意識するのが重要なポイント。
・票を集めるという運動に関しては、2014年沖縄知事選でのオール沖縄が良い例。
【個人的な感想】
・今回の勉強会を踏まえて、自分の地元で次回の参院選で選挙協力しようと思った。
・自分は単に「政治に関心がある層」なだけで、きちんと世論調査や国際情勢を追って政治的な意見を述べてないのがまじまじとわかった。
・勉強会で共通の課題に取り組んでいる人と直接繋がれた。これはリアル勉強会の良い点。
(桐山洋平)
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先週の土曜日ですが、座間宮ガレイさんの勉強会に行ってきました。
勉強会のタイトルは、「激おこ!参院選衆院選勉強会」というものでした。
座間さんの勉強会は初参加で、ちょっと緊張しました。
苦手な数字の話も多く、進みもかなりハイペースで、雑なメモを取るだけで精一杯、
頭から湯気が出ました(笑)
今もまだ尚、絶賛復習中なのですが(汗)、感想文を書く事が宿題となっているので、
復習を一先ず置いておいて、感想を書きます。
座間さん曰く、勉強会を開く事によって、(選挙結果に)それなりの効果があるのではないか、
票を動かしたい。正直焦っている、とのことでしたが、
僕も、僕達といいますか、僕も所属している市民活動チームの皆も焦っています。危機感を持っています。
実は、同日に、そのチームのミーティングもありまして、今後の活動方針について語りあっていたのですが、僕的に、今後の活動には、[選挙に勝つ事!]、それを、どのように、街行く人達に伝えて行くか?という事も重要不可欠であると考え、ミーティングを途中で抜け、勉強会に参加した次第でした。
頑張って、"政治力"を身につけます!
実際問題、次期選挙で、与党を過半数割れさせ、"ねじれ"を作ることは、容易ではない、とのことでした。野党側が、如何に厳しい状況であるのか、という事を理解しました。
それには、[戦略的投票]が不可欠であると、皆が"政治力"(人数,政策立案,資金力)をつけなければならない、と。
僕は、お金もなく、頭も悪いので(笑)、せめて、チームの活動(シールアンケートを通じて、街角対話をするというもの)で、危機感を伝え、[戦略的投票]を呼びかけていきたいと思います。
それにはまだまだ、復習と、次回以降の勉強会参加が不可欠でしょうが(汗)
野党票を集めるには、野党共闘は不可欠でしょう。これは、街角でも呼びかけていきたいと思っています。
しかし、票を集めるには、脱原発や、反安保法だけでは不足というシビアな事実を知りました。
やはり、経済や雇用問題も不可欠であると。。。
共闘に於いては、僕は、反安保法のシングルイシューの旗印の元に集えばいいと、僕は考えますが、
実際選挙に於いては、経済,雇用というイシューも不可欠であると呼びかけて行きたいと思います。
脱原発や反安保法を掲げる議員候補に対して、経済,雇用にも軸足を置いてくれと、プレッシャーをかけましょう。と、訴えるのが効果的でしょうか。これを、チームの出没地の議員候補を挙げて、呼びかけて行こうと思います。
これから、まだまだ、勉強が不可欠のようです、僕は(汗)
座間さんがfacebookにあげてくれる資料や、座間さんが示してくれた、衆院選比例区データ等を精査して、地元もですが、全国的な票の動きを、頭に叩き込んで行こうと思います。
最後に、勉強会後、短い間お茶をしたのですが、其処で座間さんが、山本太郎選の時、「勝ちたい、勝ちに行くぞ」と訴えていたという事を知りました。
僕も太郎参院選、ボランティアで参加していたのですが、皆、本気でした。
演説を重ねる毎に、皆の士気は高まって、熱くなっていったのを感じました。
あの時の情熱を再び蘇らせて、次期選挙以降に、僕も臨んで行こうと思います。
再び、街宣ボランティアに参加するか、それが敵わなければ、電話等で、プレッシャーをかけていきたいと思います。
「勝ちにいくぞ!」
(朝倉 裕介)
次回、勉強会の日程
多くのみなさまの勉強会へのご参加をお待ちしています。次回は今週末2015年10月10日(土)夜18時から!以下のFacebookグループに参加を申し込んで下さい。ブログサイドバーにあるメールからでも申し込みは可能です。人数によって会場を決定します。週末土曜か金曜にきめて再度お伝えいたします
https://www.facebook.com/events/482936601867338/
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