2015年7月28日火曜日

ユダヤ人のインテリジェンス専門家からみた「31年で1億人の犠牲者が出たヨーロッパ」を理解できる一冊「新100年予測ヨーロッパ炎上」

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ジョージ・フリードマンはハンガリー系ユダヤ人だ。彼はストラトフォーというインテじジェンス企業の創設者として有名だ。「新100年予測ヨーロッパ炎上」では、第二次世界大戦直前に生まれた自分の生い立ちや家族の歴史を振り返り、大戦の31年間で約1億人の犠牲者がでたヨーロッパの歴史を振り返っている。
ジョージ・フリードマンはハンガリー系ユダヤ人だ。彼はストラトフォーというインテリジェンス企業の創設者として有名だ。「新100年予測ヨーロッパ炎上」では、第二次世界大戦直前に生まれた自分の生い立ちや家族の歴史を振り返り、大戦の31年間で約1億人の犠牲者がでたヨーロッパの歴史を振り返っている。

新・100年予測――ヨーロッパ炎上 (ハヤカワ・ノンフィクション)

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まだ、全て読了したわけではないが、書きたい衝動を抑えきれずに、ざっとここまでのレビューを書いておこうと思う。

いま、日本国内では、安全保障関連法案の審議が進んでいる。市民たちの抗議が全国的に波及し、地方では野党政党が力を合わせて法案の成立を防ごうと動き出している。だが国会の議会内は、与党が圧倒的に優勢だ。

沖縄では、辺野古新基地建設への抗議が続き、昨年それを受けて、翁長知事が誕生し、これから日本政府に対して、基地建設の取り消し・撤回に及ぶだろう。安保関連法案でも沖縄では抗議活動がスタートしている。沖縄が安保関連について言及するとき、太平洋戦争での20万人を超える犠牲者を出した歴史を語る。これには圧倒的なリアリティがある。中国と日本が尖閣諸島で小競り合いになったことにもリアリティがある。

私は北陸の小さな能登半島がある石川県出身だ。石川県といえば一向一揆の百姓の持ちたる国だが、もちろん当時のことが語り継がれているわけはなく、一向一揆のリアリティは存在しない。沖縄から見れば私はヤマトの人間(ヤマトンチュ)であり、沖縄を語るときにリアリティーが欠如する。

そういう私が、ヨーロッパに目を向ける時、沖縄に対する時と同様にリアリティーがない。世界史で歴史を学び、その後読書を重ねてなんとなく分かった風になっているが、沖縄の歴史、日本の歴史に関する知識と比べて圧倒的に理解が足りていない。311が起きてドイツが脱原発に向かうという情勢は理解しているものの、そこにピンポイントに焦点があたり、ヨーロッパ全体の情勢を理解できていない。ギリシャの債務問題に感心を持ちユーロの問題点を理解できているもののヨーロッパの歴史全体を把握するまでには至っていない。

そのような問題意識を持っているに、出会ったのがこの一冊だ。私の強い動機がこの本を購入させたと言っていい。問題意識が、手に取る本を選ばせるのだ。

現在ようやく148ページまで読み終わっている。これからこの内容を有料メルマガで解説し分析していくが、大雑把に感じた感想を書いておく。

この本を読んで得られるのは、ヨーロッパの歴史の全体像ではない。ヨーロッパの歴史を、米国に亡命したハンガリー系ユダヤ人が分析する「目線」だ。単なるヨーロッパの歴史ではないところに価値がある。つまり当事者であり他者である人物の分析を理解できるのだ。しかもこのジョージ・フリードマンは地政学の専門家であり、インテリジェンス企業の創始者だ。軍事的に冷徹な目を持ち、ヨーロッパを徹底的に疑ってみている。ヨーロッパの功績が1億人の犠牲者を創りだしたという冷徹な視線だ。

ちなみに今回の「新100年予測」は、以下の書籍の続編という位置づけになっている。

100年予測 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)


続・100年予測 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)


私は実はこの2冊を読んでいない。だが今後必ず読むことになるだろう。なぜならすでに購入してしまっているからだ。

話は戻して。

例えば、欧州の被害者1億人は、啓蒙思想によるカトリックに否定の上に成り立っているという視線だ。啓蒙思想は、古くからの宗教による抑圧から人びとを自由にさせ、科学を発展させ、技術を革新させ、国家主義を生み出し、ナショナリズムを生み出した。そしてナショナリズムと技術革新による体力殺戮を可能にさせたわけだ。

啓蒙思想がヨーロッパを地獄に突き落としたことが体系立てて論じられている。現在のEUによるヨーロッパの安定は、地獄から生まれたものであり、同時に歴史を忘れさせているという視線を持っている。第二次世界大戦終わりまでの31年間の1億人の大量虐殺に比べれば、小さな国の小さな内乱による100万人の犠牲者は「注目されない」と論じているほどだ。

日本に投下された初の原爆の被害についても、「軍事的の理由があった」とし、アウシュビッツなどでの虐殺については「軍事的に何の意味もなかった」と批判している。もちろん日本人がこれを読んだ時には強い不快感を感じることだろう。私がこういった記述から得たいのは、ジョージ・フリードマンという第二次世界大戦からアメリカに亡命した運命の地政学の専門家の視線は、こういうものであるということだ。少なからずこの視線は、ある国のある職業につく人物にとっては「あり得る」な見方である可能性は否定出来ないということを知ることは、日本を取り巻く国際情勢を知る上で重要だ。これを知った上で、私たち日本人は、広島・長崎での原爆投下の被害を世界に訴えるすべを考えなくてはいけないわけだ。

まだまだ書き足りないが、それは有料のメールマガジンで連載することにする。私の好奇心を満たす書物に出会えて心から感謝している。帯は佐藤優だ。母が沖縄出身で、現在、辺野古基金の代表を務める、日本でも著名なインテリジェンスの専門家だ。彼が帯に、あの迫力のある顔を掲載しているだけで、書店では異様に目立つ。彼の推薦文は記憶に残っていないが、顔を掲載するだけで売れ行きは伸びるのではないか。それほど目立つ。佐藤優が沖縄を語るとき、彼の中に流れている沖縄のアイデンティティーが表出し、説得力を持つ。

また、途中まで読んだ時に、ざっと書簡を書いてみようと思う。私の情報活動を応援してくださる人は是非有料メルマガを購読して欲しい。思うように発行出来ていないが、環境は整っている。きっとあなたの好奇心をくすぐるメルマガが届くと思う。

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