wikipediaより |
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情報資料:Record China
ロシア副首相、ツイッターで「メドベージェフ首相の択捉訪問に抗議する日本人は切腹せよ」―中国メディア
配信日時:2015年8月24日(月) 16時18分
24日、ロシアのロゴージン副首相は、同国のメドベージェフ首相が北方領土の択捉島を訪問したことに日本側が抗議したことを受け、「日本人に切腹を勧める」などとツイッターに書き込んだ。資料写真。
2015年8月24日、ロシアのロゴージン副首相は、同国のメドベージェフ首相が北方領土の択捉島を訪問したことに日本側が抗議したことを受け、「日本人に切腹を勧める」などとツイッターに書き込んだ。中国・環球網がロシアメディアの報道として伝えた。
【そのほかの写真】
メドベージェフ首相が22日に択捉島を訪問したことについて、日本政府は、駐日ロシア大使に抗議の申し入れをした。また岸田文雄外相の訪露を延期する方針も固めた。菅義偉官房長官は先ごろ、同首相が北方領土訪問の意向との報道を受け、「日本の国民感情を傷つけるもので受け入れられない」と述べていた。
こうした状況を受け、ロゴージン副首相はツイッターで、「彼らは騒ぎ立てることしかできない。本当の男なら、伝統に従い切腹すべきだ。そうすれば静かになる」などと書き込んだ。
メドベージェフ首相自身は、今回の訪問について「とてもすばらしい経験だ」と述べるなど、満足感を示している。(翻訳・編集/柳川)
(http://www.recordchina.co.jp/a117346.html)
情報資料2:ロゴージン副首相(wikipedia)
ロゴージンは、ソビエト連邦の著名な軍事史家の家庭に生まれた。1986年モスクワ大学を卒業し、ジャーナリズムの学位を取る。1988年経済学部を卒業し、1996年哲学博士号(Ph.D.)を取得する。
1993年ユーリ・スココフ、アレクサンドル・レベジの中道右派・愛国主義を標榜した新党、ロシア人共同体会議に入党し、党の幹部となる。1997年下院国家会議選挙にヴォロネジ選挙区から立候補し、当選する。当選後は、旧ソ連の各共和国に点在するロシア人の権利擁護を声高に主張した。
2003年民族愛国運動体「祖国(ロージナ)」を結成し、指導者となる。2003年の下院選挙では、9.2%の得票率で、37議席を獲得した。
その後、民族主義政党「偉大なるロシア」の発起人となる。
情報資料3:偉大なるロシア(wikipedia)
『党のロゴマークにはアムールトラが描かれている。ロゴージンは「アムールトラは青い熊と競争することになると私は信じている」と述べている。ここで言う「青い熊」とは、ウラジーミル・プーチンが党首を務める政権与党「統一ロシア」のことである。』
情勢分析
ロシアメディアの報道を、中国メディア(環球網)が報じ、それをRecord Chinaが報じている。つまり、副首相の発言は、ロシア国内向けのプロパガンダとして使用され、さらに中国国内向けのプロパガンダとして使用されたということになる。ここを抑えておくのは重要だ。今後も、中露間でこのようなメディアスクラムは頻繁に行われうる。ロゴージン副首相は、ロシアにおける愛国主義政治家であることに留意する。wikipediaによるとロゴージンが創設した「偉大なるロシア」は、プーチンの勢力に対して対峙するスタンスで勢力を伸ばしてきたとよみとれる。
今回の副首相の発言は、プーチンの日本に対するいまだなお融和的なスタンスに対して、強く対峙するために出された可能性もある。ロシア国内の政治情勢も中道と右派がぶつかっているのかもしれない。
ロシアの副首相が「彼らは騒ぎ立てることしかできない。本当の男なら、伝統に従い切腹すべきだ。そうすれば静かになる」と発言し、ロシア国内で報道されたことが事実なら、ロシア国内の対日感情に変化が起きる方向で影響する可能性がある。
北方領土の問題については、プーチンと安倍が首脳会談をすると約束してから首脳級の対話が進んでいない。ウクライナ問題によってロシアへの経済政策を継続し、さらに安倍首相はウクライナを訪問し、クリミアと北方領土は同じ問題、というウクライナ大統領の論調に同意しているように受け止められている可能性もある。
すでに、北方領土は、ロシア側が10年単位で開発する方向で着手しており、この状況では日本側の要望が聞き入れられる可能性は極めて薄い。この状況では日本はロシアと対話することができない。なぜなら、対話して北方領土の返還交渉につながらなければ安倍政権の失点と受け止められてしまう、と政府が考える可能性があるからだ。ただ、まごまごしていてはロシア国内の対日感情はネガティブな方向に変化していく可能性があるのだ。
逆にロシア国内では、対中国感情はよい。つまりロシアから見て、北東アジアの国との関係は中国一国で十分であるということでもあるのではないか。
ロシアのメドベージェフは、北方領土訪問の際に、軍備増強をメッセージしたとされる。日本政府はこういう一連の事への対応を誤ると、日本国内の世論が不安定化し、対ロシア感情が悪化する可能性がある。その影響は、外交にももたらされるだろうし、防衛費用にももたらされる可能性がある。
同時に日本国内の、右派支持者は今後対ロシア感情を急激に悪化させ、ウェブ上で「嫌韓」と同じようなプロパガンダを始める可能性も否定できない。おそらく日本政府はこれを恐れているだろう。どのように国内の右派の感情をコントロールするのかに注目しておく。
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