調査期日は、6月5日〜7日だ。憲法審査会にて、与党推薦の憲法学者を含む全員が「集団的自衛権は憲法違反」と主張した4日の翌日からの調査となっている。
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読売世論調査2015年6月8日 |
世論調査の報道には、「報道記事」と「調査の全データ」がある。一般には「報道記事」だけが目に止まりやすい。大きな見出しがあるからだ。一方、調査の全データはデータだけが並んでいるために目に止まりにくい傾向があると私は見ている。だが、データには重要な調査結果が含まれていることが多く、私は必ず目を通すことにしている。
今回の世論調査では、「報道記事」になっていない重要な調査結果があった。
沖縄の辺野古で進む基地建設の是非に関する世論調査だ。こんなに重要な問題を「報道記事」で伝えていないことに腰を抜かす。裏返せば、調べては見たものの「伝えないことにした」という調査結果だといえる。
辺野古基地建設の賛否を問う世論調査
ではデータを見てみよう。◆安倍内閣は、沖縄県のアメリカ軍普天間飛行場について、県内の名護市辺野古に移設する方針です。この方針を、評価しますか、評価しませんか。
・評価する 39
・評価しない 45
・答えない 16
先月の調査では、「評価する 41」「評価しない 41」とその差はゼロ。今回の調査では差は「6」に開いている。
翁長沖縄県知事が訪米したことに対して読売は否定的な報道を繰り返していたが、効果がなかった可能性がある。翁長知事の訪米は外から見ていて成功したとはいえない状況に見えるが、国民の関心は高まっているといえる。
今後の辺野古関連スケジュール
6月23日の沖縄「慰霊の日」に安倍晋三が出席することが報じられている。もし、ここで、翁長×安倍会談が開かれるならば中央メディアのトップニュースになる可能性がある。そうなれば国民の関心は更に高まる可能性があるだろう。その後、7月に、辺野古承認の「取り消し」が行われる可能性がある。これもトップニュースとして報じられる可能性が高い。また、その後の政府とのやりとりなどもトップニュースとなる可能性が高いだろう。
どちらも安倍内閣の支持率にとってネガティブに影響する可能性がある。
このように、重要な政治スケジュールをチェックしておくと、今後の世論の動向についてある程度分析することが可能になる。