このことがどのように日本の政治情勢に影響があるのか。確認しておきたい。
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情勢分析
TPPがもし、8月末に大筋合意てきたとすると、11月末に各国首脳による署名がおkの会われることになる。日本はその後、臨時国会で審議を行うことになる。政府・与党が思い描く政治スケジュールでは、臨時国会の後半、11月にTPP協定の審議入りとなっている。これは理想のスケジュールだろう。臨時国会で審議できなければ、来年1月から始まる通常国会で審議される。ただし通常国会の前半は予算の審議に使われる。つまり4月以降にTPP条約は審議されるわけだ。
そうなれば7月の参院選への影響は避けられない。
また、大筋合意の先送りによって、日本の合意条件に対する批判が続くことになる。日本政府は妥協をしており、これに対して農協は批判を行う立場だ。批判を強めることによって、来年の通常国会にむけて「補助金」を政府に準備させなくてはいけないからだ。ある程度農協は懐柔されているが、それでも批判をする立場であることには変わりがない。
8月末に、交渉参加12カ国の閣僚級会合が開けるかどうかはまだ決まっていない。というのもカナダはついに10月18日に向けて総選挙がスタートしているからだ。
日本は、ここ最近、中国脅威論を強めている。TPPも対中国の安全保障の一環だという論調が強まっている。その論調を掲げながら、いつの間にか日本は交渉12カ国の中で最も強く「合意をまとめる姿勢」を見せている。与党の自民党は2012年の衆院総選挙でTPP反対を掲げて当選しているだけに、その矛盾が問われる可能性もある(影響は小さいかもしれないが)。
また、アベノミクスの構造改革の一環としてTPPが期待されているという事情もある。TPPの大筋合意がもし漂流するならば、アベノミクスへの期待が薄れる可能性も出てきている。8月末に閣僚級会合が開かれるかどうかが重大な政局となりつつある。