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カナダ総選挙、10月19日に ハーパー首相が下院解散
2015/8/3 10:01
【ニューヨーク=共同】カナダのハーパー首相は2日、ジョンストン総督から承認を受け下院を解散した。10月19日に総選挙が実施される。
親米路線のハーパー保守党政権は2006年の総選挙で中道左派の自由党政権を破って成立。11年の総選挙で議席を伸ばし、現在は定数308の下院で159議席と単独過半数を維持している。
カナダからの報道によると、総選挙ではハーパー政権の経済政策などが争点になる。世論調査では保守党の過半数維持は難しい情勢。最大野党で社会民主主義を掲げる新民主党(95議席)がどこまで議席を伸ばすかにも注目が集まっている。
カナダ下院の定数は11年に国勢調査結果などを基に見直され、15年の総選挙から30議席増えて338となる。
(http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM03H0C_T00C15A8000000/)
直近の世論調査によると、保守党の支持率は、中道左派の新民主党(NDP)をわずかに下回っている。同じく中道左派の自由党は3位。
(http://jp.reuters.com/article/2015/08/02/canada-election-idJPKCN0Q70Y920150802)
情勢分析
総選挙直前であるために動きが鈍いと報じられ続けてきたカナダだが、2日に下院が解散し、実際に選挙期間に入ってしまった。しかも、政権与党の保守党は世論調査では過半数に届かないのではないかと言われている。中道左派の新民主党(NDP)が世論調査では現段階でトップ。つまり過半数を取る可能性もみておく。ちなみに、カナダはTPPとは別の自由貿易圏(NAFTAやEU間の自由貿易圏CETA)があるため、日本と比較して、TPPに掛ける意欲は低いとされている。また、地政学的に「対中国の安全保障」というTPP必要論も薄いだろう。
日本メディアは日米がカナダを巻き込んで、ニュージーランドと交渉するという形を報じているが、解散総選挙期間にそううまく事が運ぶのだろうか。
カナダの選挙情勢に注目しておく。